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オぺラ・シンドローム 愛と死の饗宴 (NHKブックス)

ド派手な舞台に華麗な衣裳、奇想天外な物語に魂をゆさぶる音楽、そして、湧き出す情念そのままに歌い上げる歌手たちの声―。イタリアで生まれて四〇〇年、オペラは今なお世界で、「最強の総合芸術」「娯楽の王様」として君臨し続けている。そこでは、王侯貴族のような豪華絢爛な気分を味わってもいいし、形式美を楽しんでもいいし、残酷な悲劇の結末に感涙してもいい。オペラに正しい見方はない。いや、あらゆる見方が正しいのだ。「命をかけるべき最高の遊戯」とまで言い放つ偏愛主義者が説く、入名書でかつ極め付きのオペラ至上論である。