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好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集11)
生涯で戯れた女性・三七四二人、男性・七二五人―色好みの男・世之介の一代記を描いた、井原西鶴「好色一代男」。幻想的な怪異の奇譚を優美に綴り、後世の文学に大きな影響を与えた、上田秋成「雨月物語」。遊郭での最先端の流行を背景に「通」の生き様を描いた、山東京伝「通言総籬」。優しい美男子と芸者たちとの三角関係をリズミカルに描いた、為永春水「春色梅児誉美」。江戸、そして大坂。百花繚乱に咲き誇った、一七世紀から一九世紀の江戸期の文学を代表する四作品を、すべて新訳・全訳で。
「ミイラになるまで 島田雅彦初期短篇集」が発売されました。
現代文学を牽引し続ける著者の初期短篇7作品。文学と社会への強烈な批評精神と、アイロニックな饒舌文体で繰り広げる島田文学の原点。収録作「観光客」「聖アカヒト伝」「ある解剖学者の話」「砂漠のイルカ」「アルマジロ王」「断食少年・青春」「ミイラになるまで」
ミイラになるまで 島田雅彦初期短篇集 (講談社文芸文庫) Kindle版
釧路湿原のビニール小屋で、ミイラ化した死体と、彼が自死に至るまでを克明に記したノートが発見された(表題作)。独裁国家を世襲した男と孤高の批判者(聖アカヒト伝)、幻の救世主を探し彷徨う巡礼の旅(アルマジロ王)など、著者が二十代の新人作家時代に発表した短篇七作品。アイロニーを纏う饒舌な言語感覚と、時代への尖鋭な批評精神で表現し続ける、島田文学の源流を遡行する。